ルーターとハブの違い

ルーターとハブの相違点が知りたくてググってここに来たあなたがしたいのはひょっとしてこういうことではないでしょうか?

ネットの回線につなぐ台数を増やしたいだけなんだけど

のところにつなぐのは口(LANポート)がいくつも付いた「ブロードバンドルーター」でいいのかな? でも「スイッチングハブ」というもっと安くてやっぱり口がいくつも付いているのもあるし… ルーターとハブってどう違うんだろう? 安い方で済むなら… と思って検索しませんでしたか?

「そのとおり。ググッていろんなページみてもなんだかよくわからないんだよね」というあなたにはもしかしたらこのページが参考になるかもしれません。

「いや。それはできてるんだけど、口が足りなくなった」 「無線LANにしたい」 「無線親機のルーターモードとブリッジモード(アクセスポイントモード)の違いは?」という方にも参考になるかもしれません。それらについては下のほうにありますが、ぜひ上から順番に見てください。

ルーターは口を増やす装置?

いいえ。ルーターは口を増やす装置ではありません。

いいえ。ルーターは口を増やす装置ではありません。

大事なことなので2回書きました。

データの流れの交通整理をするのがルーターです。上のようなつなぎ方をして2台(以上)のPCなどで同時にネットしたい場合は必ず要ります。

口を増やすのはルーターではなくハブの役割です。

最終的に下図のような構成になればOKです。口だけ増やせばいいというわけではないことに注意してください。

でもブロードバンドルーターを見るとたいてい口がいくつも付いています。これは実はルーターの背中にハブがくっついているだけなんですね。ルーターを使うならハブもいるだろうという親切心でハブ内蔵にしてくれているわけです。

よかれと思っておまけにハブをつけたばっかりに、「ルーターは口を増やす装置」というあらぬ誤解を生み、しまいには「ルーターとハブの違いはなに?」とまで言われてしまうのはなんとも皮肉な話です。ルーターの立場がありません。

ともあれ、このようなブロードバンドルーターを買ってきてつなげば上の目的を達することができます。

ただし、モデムにルーター機能が内蔵されている場合があるので注意が必要です。ADSLモデムにこのタイプが多いようです。

モデムにルーター機能があるかどうかを見分けるのはちょっと難しいかもしれません。モデムのマニュアルの仕様のページを読んでみてルーター機能に関する記述がないか確認してみてください。よくわからない場合は回線事業者から借りているモデムであれば回線事業者に聞くのがいいかと思います。

「うちのモデムはLANの口が一つしかないからルーター機能は入っていないよ」と思ったあなた。このページをもう一度最初から読み直すことをおすすめします。

ルーター内蔵モデムの場合は、すでにルーターはありますから、あとはハブを追加して口だけ増やしてやればいいということになります。

まとめ: 最初の図ののところに入るのは、パターン1の場合はブロードバンドルーター、パターン2の場合はハブ、ということになります。どちらのパターンになるかはモデムにルーターが内蔵されているかどうかで決まります。モデムのLAN端子がひとつだけであってもルーターが内蔵されている場合があります。

おっとっと

ルーター内蔵モデムにさらにルーターをつないじゃったパターンです。これはこれで使えると思いますが、設定がややこしくなりますし、性能も遅くなったりするんじゃないでしょうか。

口だけ増やせばいいんだろルーターもハブも口ふやすしハブのほうが安いし友達もハブでできたって言ってたし… ←いろいろ間違ってます。これでは交通整理役がいないので、2台で同時にインターネットにつなぐことができません。 (どうしてもこれでなんとかしたい、という方はこのページの末尾付近からからリンクしているおまけページをご覧ください。)

ハブの口

ハブの口を見るとどれがルーター側でどれがPC側なのか書いてありません。どの口にどれをつないだらいいんだろう…と悩むかもしれません。実はこれって区別はないんですね。どの口にどれをつないでもかまいません。

ハブはタコ足できますので口が足りなくなったらハブを増やせばOKです。

口が1つ足りないときは3口のハブが、2つ足りないときは4口のハブが必要なことに注意してください。理由は考えてみてください(ヒント:上の図の右側のハブは口を3つ使っています)。

「4口のルーターに5台以上つないでいいの?」と思ったあなたはまだルーターが口を増やす装置だと思っていますね? あれはルーターの口ではなく、おまけのハブの口です。とりあえずこのくらい?という感じで適当につけてくれているだけです。足りなければ増やせばいいのです。ふつうの家の中にあるくらいの台数ならつないで大丈夫だと思います。

ルーターより内側のLANポートはどこでもハブで増やすことができます。追加したハブの先にさらにハブを追加することもできます。ルーターより外側にハブをつないで分けるのは交通整理できないのでだめです。

回線もルーターも100MタイプだけどPCのLAN端子は2台ともギガビット、という場合は上の図の右側の「ハブ」と「ハブ・PC間のケーブル」だけギガビットにすればPC間の転送だけは速くなります。PC間でファイルコピーとかたくさんする場合は口が足りていてもハブを足すのはありかもしれません。

ちなみにファイルコピーとかはタコ足のどのハブにつないだコンピュータとの間でもできます。ハブの代わりにルーターをタコ足してしまうと、よけいな交通整理のせいで別のルーターにつないだコンピュータとの通信ができなくなったりしますのでご注意ください。

ハブをつなぐときはループ(ハブとケーブルで輪を作ること)をしないようにご注意ください。ループしている箇所があるとそのハブだけでなくLAN全体が機能しなくなります。新しい機器をつなぐときはやらないと思いますが、掃除とかでケーブルを抜いてさし直すようなときにうっかりやってしまうと全部の機器がネットにつながらなくなって焦ります。落ち着いて配線を見直してください。

ハブの設定方法でぐぐってくる方が意外と多いですが、いまどきのふつうの家庭用スイッチングハブには設定は特にないです。ただつなぐだけであとは自動でやってくれます。マニュアルになにも書いてないのはなにもないからです。

パターン3

こういう装置をお持ちの方はこのページには来ないかと思って書かなかったのですが、口が足りなくなって来る方がいらっしゃるようなので、「うちのはどのパターン?」と迷わないように念のため追加しておきます。

もちろんこの場合も上の「ハブの口」に書いてあるのと同様にハブ追加で口を増やすことができます。

うちは「モデム」がないんだけど…

モデムは回線とLAN端子の変換をする装置です。ふつうは自分で買ってきて付けるものではなく、回線を引いたときに工事の人が回線に合った機種を置いていくのでそれをそのまま使います。

ついでに無線LAN

無線LANの場合は「無線LANアクセスポイント」が入った構成にします。無線LANアクセスポイントは「無線LANブリッジ」とも言います。

無線LANルーターという名前で売っている装置はたいていルーターとハブとアクセスポイントが入っていますので一台で全部まかなえます。

ルーターがすでにある場合はアクセスポイントを買ってくればOK…のはずなんですが、あんまり売っていないみたいですね。その場合は無線LANルーターを買ってきて設定を「ブリッジモード(アクセスポイントモード、無線ハブモード)」に切り替えるとルーター部分が働かなくなるのでアクセスポイント(+ハブ)として使えます。

最近の無線LANルーターは、ルーターがすでにあるかどうかを調べて、ルーターモード/ブリッジモードを自動切替してくれる機能がついている製品が多いようです。

有線の口が足りなくなった場合は、上の「ハブの口」に書いてあるのと同様にハブ追加で口を増やせます。ルーター()より内側ならどこでも増やせます。

おっとっと Part2

のルーターにつないだ機器からは、のルーターの下につないだ機器が見えなくなったリします。パソコン間でファイルコピーをしたりプリンタをつないだりする場合に困るかもしれません。

2台以上の機器を同時にインターネットにつなぐには交通整理役のルーターが必要です。(PC以外の機器は1台だけであってもルーターがないとつながらない場合があります。詳しくは下からリンクしているおまけページの「PPPoE機能」のあたりをご覧ください。)

これでは2台のルーターを交通整理する役がいないので、インターネットにつながるのはどちらか1台のルーターにつないだ機器だけ、ということになると思います。

ついでにもうひとつ

このあたりまでわかってくると、なにをしているものなのか一見よくわからない「モバイルWi-Fiルーター」の正体も見えてきたのではないでしょうか?

スマホの「テザリング(インターネット共有)」機能でスマホ自身をモバイルWi-Fiルーターとして使える機種もあります。

ルーターはハブより賢い?

「ルーターのほうがハブより高度な制御を…」「ルーターのほうがハブよりセキュリティが…」のような説明をよく見かけますが、そんなのを読んだ人は「ルーター=ハブの賢いやつ」だと誤解して、上の「おっとっと」のようなつなぎ方をしてしまうのではないかと心配です。

もうおわかりのようにルーターとハブは明確に役割が違うもので、このような比較の仕方はまったく本質から外れています。似ているように見えるのはルーターの背中にハブがくっついているせいだと書けばその関係は誰にでもすぐにわかるのに誰も書かないから私が書きました。

おまけ

「ルーターって結局なにをしてるの?」

「スイッチングハブとハブは別物?」 「タコ足できるハブの数はいくつまで?」

「無線親機を2台設置できる?」 「余ってる有線ルーターの背中のハブ部分だけをハブとして使える?」

「ハブを無線でつなぎたい」 「NTTとかのレンタルルーターをつないだまま自前のルーターをルーターモードで使いたい」

「ルーターがないと2台以上同時接続は絶対できない?」

…と思った方にはおまけが参考になるかもしれません。